スパイスイメージ

2024.7.26

「薬味」と「スパイス」の違いとは?

生活の中で日常的に利用されている「薬味」と「スパイス」。これらはまとめて「香辛料」として扱われており、現代の私達にとってなくてはならないものです。

ですがこの「薬味」と「スパイス」、一体何が違うのか疑問に思ったことはありませんか?例えば「生姜(jinjer)」は薬味でしょうか?それともスパイス?
そんな疑問にお答えするために、今回は「薬味」と「スパイス」の違いについて、また「香辛料」の利用が盛んな国についてもご紹介していきます。

スパイスとは

「スパイス」とは、香辛料の一種。そもそも香辛料とは、食べ物に加えることで香りや辛味を出すもののことを言います。

そして「スパイス」とは、そんな香辛料のなかでも「葉」「茎」「花」を利用していないもののことです。ですから、誰もがイメージする「唐辛子」や「胡椒」はもちろん、実は「にんにく」や「ゴマ」などもスパイスに分類されるのです。

ちなみに、香辛料のなかで「葉」「茎」「花」を利用しているものはスパイスではなく「ハーブ」と言われており、代表的なものでは「パセリ」「バジル」などが挙げられます。

薬味とは

「薬味」とは、一言で言えば「日本料理で使う香辛料」のことです。スパイスに関しては「葉、茎、花以外」といった定義がありますが、薬味にそういった定義はありません。そのため、日本料理に使う香辛料であるならば、すべて「薬味」として扱われています。

代表的な薬味では、蕎麦に利用する「わさび」や「ねぎ」など。その他では、「生姜」「みょうが」「大葉」なども薬味の一種です。

薬味とスパイスの違い

薬味もスパイスも、どちらも香辛料であることに変わりはありません。

では何が違うのかと言えば、それは「利用される料理」ということだけです。ですから、同じ香辛料であったとしても、使われる料理が違えば呼び方も変わってきます。

例えば、最初にスパイスの例として「唐辛子」を挙げました。唐辛子は、さまざまな国で利用されている立派な「スパイス」です。ですが、この唐辛子を蕎麦に利用した場合、「スパイス」ではなく「薬味」として呼称するのが正しいでしょう。

このように、「薬味」と「スパイス」の違いは、利用される料理の違いでしかありません。海外発祥の料理に使えば「スパイス」、日本料理に使えば「薬味」ということですね。

香辛料の利用が盛んな国はどこ?

最後に、香辛料の利用が盛んな国を3つご紹介していきます。

インド

まず最初に挙げられる国は「インド」です。インドは世界でも有数の香辛料消費国であり、年間の消費量は100万トン以上とも言われています。

日本ではインドカレーが有名なこともあり、「香辛料と言えばインド」と言う方も多いのではないでしょうか。そんなインドで主に利用されている香辛料は「クミン」「カルダモン」「チリペッパー」などです。

中国

次にご紹介する国は「中国」です。インドほどではありませんが、中国も世界有数の香辛料消費国。その消費量は、年間数十万トンとも言われています。

「中華料理は辛いイメージがある」という方も多いでしょうが、それは香辛料を大量に使用しているからでもあるのです。消費されている主な香辛料は「花椒」「五香粉」「唐辛子」など。実際、中華料理にはこれらの香辛料がふんだんに使われています。

アメリカ合衆国

3つ目の国としてご紹介するのは「アメリカ合衆国」です。アメリカ合衆国では様々な人種・民族の方が生活しており、文化も多種多様。料理においてもそれは同様で、世界中のさまざまな食材が消費されています。

そんなアメリカ合衆国での香辛料の消費量は数十万トンとも言われており、消費されている香辛料も多種多様です。

当店は薬味の老舗

「薬味」と「スパイス」の違いをおわかりいただけたでしょうか?

当店は、京都発祥以来360年にわたる歴史を持つ薬味の老舗です。「薬味」として昔から愛されてきた「七味」「山椒」「一味」だけでなく、様々なお料理に使える商品の開発にも力を入れています。

今回の記事を機会に、ぜひ一度ご賞味ください。

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