瓢箪イメージ

2024.7.12

なぜ瓢箪に七味を入れるのか?

「なぜ七味は瓢箪型の容器に入っているの?」

こんな疑問を持った事はありませんか?実際、確かに七味は「瓢箪の形をした容器」と一緒に売られていることが多いようです。「そのほうがオシャレだから」と言ってしまえばそれまでですが、なぜ七味に瓢箪なのでしょうか。

実は、七味を瓢箪型の容器に入れることには、しっかりとした理由があるのです。そこで今回は、「瓢箪」と「七味」に関わる意外な関係性と、その歴史をご紹介していきます。

瓢箪は縄文時代から使われていた

日本における瓢箪の歴史はとても古く、縄文時代にはすでに日本に伝わっていたようです。
もともとはインドやタイなどの熱帯で生まれたものとされていますが、日本でも縄文時代の遺跡や貝塚などから瓢箪の種子が発見されています。

ちなみに七味が日本に生まれたのは、江戸時代の16~17世紀です。七味の中心とも言える唐辛子が16世紀に海外から伝わったことで、江戸や京都、信州など3つの地域を中心に、全国的に普及していくことになりました。

七味が瓢箪型の容器に入っている理由は?

さて、本題となる七味が瓢箪に入っている理由。それは、七味が湿気に弱いからです。
七味にかかせない唐辛子は、空気に触れたり湿気ってしまうと劣化し、風味が落ちてしまいます。

日本は世界的に見ても湿気の多い国。なぜここまで湿気の多い国で、唐辛子をメインに使った「七味」が全国的に普及できたのでしょうか?

…その答えが「瓢箪」なのです。

実は、瓢箪には「湿気を吸い取る性質」があります。
瓢箪の中をくり抜いて密封してしまえば、中は空気に触れにくく、湿気もほとんど入ってきません。

そのため、江戸時代に七味が生まれた頃、瓢箪の中に七味を入れることで乾燥状態を保ち、風味の劣化を防ぐようにしていたのです。

つまり七味が瓢箪型の容器に入っている理由は、「もともと乾燥を防ぐために本物の瓢箪に七味を入れていたから」ということになります。

現在では瓢箪に入れなくとも乾燥状態を保つことができますが、こうした昔の名残から、今でもそのスタイルが受け継がれており、瓢箪型の容器に入れられて七味が販売されているのです。

様々な薬味入れ

瓢箪と当社商品

当店では、七味だけでなく、一味などの薬味を選べる瓢箪(天然・木製の2タイプ)や、ほかにも薬味入れを多数ご用意しています。
食卓を彩るアイテムとしてぜひお試しください。

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